スーフィーダンスショー(別名タンヌーラ)は、スーフィズムの精神を取り入れたパフォーマンスショーです。
別名のタンヌーラとは、スーフィーダンサーが着けているスカートを意味します。
スーフィーダンスはイスラム神秘主義スーフィズムの祈りの形態のひとつで、回旋(舞踏)し続けることによって得られる恍惚状態で神との一体感を求めたのが始まりだそうです。
ショーではあるのですが、見ていると、スーフィーダンサーがどんな気持ちで回っているのか、意識はショーにあるのか、それとも別のところにあるのか、まるで、本当に神様とつながっているのではないかと思える瞬間があります。
エジプト文化省主催Al Tannoura Troupe for Cultural Heritage によるスーフィーダンスショーは、スルタン・グーリーのコッバで、月曜・水曜・土曜の週3回、19:30からおこなわれています。
プログラム)
- タハメイラ(アラブ楽器のインストルメンタル)
- アル ダラウィーシュ(メインのスーフィーダンサーによる回旋舞踏)
- 南の楽器によるインストルメンタル
- スーフィーダンスショー(若手3名のスーフィーダンサーがダイナミックに回旋します)
時間になると、アラブ楽器を持った白装束にターバン頭のメンバーたちが現れ、演奏が始まります。
まるで中世イスラムに迷い込んだ気分になる縦笛と弦楽器の哀しげな調べから、チャルメラそっくりの音のミズモール、タンバリンの鉦なしのドフ、鉦のカスタネット、サガート、アラブ太鼓タブラなど楽器の見せ場もある、息の合った迫力ある演奏を見ることが出来ます。
次に、一番の見どころであるメインのスーフィーダンサーによる回旋舞踏では、アラブ楽器の演奏と歌手の朗誦に合わせ、中央に、緑の衣装とベストをつけたスーフィーダンサー、その周りを白装束のダンサーたちが反時計周りに回り続けます。
この間、スーフィーダンサーの豊かな表情や手振りにも注目してみてください。
終盤に向かい、世俗的な重荷を軽減するかのようにタンヌーラ(スカート)を外していき、回旋は終了します。
(出てきたときに2枚付けているタンヌーラは1枚8キロ~10キロの重量があります)
始まると視覚と聴覚がフル回転になる!見どころたっぷりのスーフィーダンスショーへご一緒しませんか。
『宗教的な人生観を含むこのダンスは、エジプトを反映したカラフルな衣装と身体表現を駆使した技を披露することを主眼としており、宗教的なものというよりも、ダンサーの精神的・知的能力の統合を目的とした、エジプトの大衆的な民族舞踊になります。』
タンヌーラパンフレットより